catch the moon
久しぶりに会った彼女は、僕のことを詩人と呼んだ。
僕に送りたかった詩があると。
アデル、ブルーは熱い色という映画の中で、こんな詩句が出てくるそうだ。
象の鼻は ピスタチオを拾い上げるためのもの
身を屈めなくていい
キリンの首は お星さまを食べるためのもの
飛ばなくていい
カメレオンの肌は 緑 青 紫 白 動物から身を隠すため
逃げなくていい
詩人の詩は全てを語るためのもの
数えきれないほどの事を
分からなくていい
月を見上げるために思い出す それは一方通行な想いではないという。
耐えた痛みを優しく撫でる言葉の数々は 僕の味方であることを語っていた。
とても、嬉しかった。
僕の言葉は、届いたのかな?
伝えたいことを、伝えられたのかな?
君が今、幸せそうに笑っているということ
そして、その笑顔が、相変わらずキュートであること
それだけで、十分だ
僕はその笑顔が、ずっと、大好きだったんだ。
僕の選んだお花を、喜んで受け取ってくれる君。
そこには無数の小さな蕾。
彼らは、これからきれいな花を咲かせるだろう。とてもきれいな花を。
そして、今はまだ、その途中だ。
これから先、もっと楽しい出来事が待っているんだって。
もっともっと、沢山の幸せが待っているって。
分からなくていい。
ただ、そう、確信しているよ。